立山の氷の岩脈のような、あるいは富山で作られる美しいガラスのアートのような、キラキラと光るファサード(外観)を持った美術館です。富山の名物である、ガラスとアルミと石とが、様々な角度で光を反射することで、このキラキラとした印象が生まれ、富山の街と人をキラキラさせます。
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室内を大きな斜めの光の筒が貫いています。南から射す太陽の光を、めいっぱい地面まで導き、建物全体をキラキラさせるために、この角度をきめました。この光の筒のまわりに、富山産の杉の板、ガラス、鏡が並んでいて、光をやわらかく反射させ、建物の中はあたたかく、やさしい光で満たされます。まるで森の中にいるような体験です。
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その富山の光が、ガラスの棚、杉の棚、和紙の棚に置かれたガラス作品を照らし出して、富山にしかない世界でただひとつのガラス美術館になりました。
隈 研吾
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所在地 | A棟 富山県富山市西町5番1号 |
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設計・監理 | RIA・隈研吾・三四五共同企業体 |
施工 | 清水建設・佐藤工業共同企業体 |
沿革 | 平成25年5月 |
構造 | 鉄骨造(付加制振構造) |
敷地面積 | 4,144.67 ㎡ |
建築面積 | 3,422.97 ㎡ |
延床面積 | 26,792.82 ㎡ |
階数 | 地下1階 地上10階 |
外部仕上 | PCカーテンウォール(御影石・アルミパネル打込み) |