立山の氷の岩脈のような、あるいは富山で作られる美しいガラスのアートのような、キラキラと光るファサード(外観)を持った美術館です。富山の名物である、ガラスとアルミと石とが、様々な角度で光を反射することで、このキラキラとした印象が生まれ、富山の街と人をキラキラさせます。

ガラス美術館外観

室内を大きな斜めの光の筒が貫いています。南から射す太陽の光を、めいっぱい地面まで導き、建物全体をキラキラさせるために、この角度をきめました。この光の筒のまわりに、富山産の杉の板、ガラス、鏡が並んでいて、光をやわらかく反射させ、建物の中はあたたかく、やさしい光で満たされます。まるで森の中にいるような体験です。

ガラス美術館内観

その富山の光が、ガラスの棚、杉の棚、和紙の棚に置かれたガラス作品を照らし出して、富山にしかない世界でただひとつのガラス美術館になりました。

隈 研吾

グラス・アート・パサージュ
「TOYAMAキラリ」建築概要
所在地

A棟 富山県富山市西町5番1号
B棟 富山県富山市太田口通り1丁目2番7号

設計・監理

RIA・隈研吾・三四五共同企業体

施工

清水建設・佐藤工業共同企業体

沿革

平成25年5月
富山市西町南地区第一種市街地
再開発事業施設建築物起工式
平成26年10月
再開発組合がビルの愛称を「TOYAMAキラリ」と決定
平成27年5月 竣工式

構造

鉄骨造(付加制振構造)

敷地面積

4,144.67 ㎡

建築面積

3,422.97 ㎡

延床面積

26,792.82 ㎡

階数

地下1階 地上10階

外部仕上

PCカーテンウォール(御影石・アルミパネル打込み)
押出成形セメント板
フッ素樹脂塗装