皆さん、こんにちは。富山市ガラス美術館館長の渋谷良治です。

平成27年8月に西町再開発ビル「TOYAMAキラリ」に現代グラスアートを中心とした「富山市ガラス美術館」が開館しました。

富山は、観光としてのガラスではなく「ガラスの街づくり」として30年にわたり、市の古沢・西金屋地区にある「グラス・アート・ヒルズ富山」において、ガラスの作家の人材育成やガラスの産業化といったテーマで幅広く、多角的にガラスに取り組んできております。

私自身、グラスアートの人材育成の拠点である「富山ガラス造形研究所」の立ち上げから現在に至るまで、ガラス作家を目指す学生たちを指導する形で、これまで富山のガラスの街づくりに携わってきました。今後は館長として、国内外から富山市に訪れる多くの皆様に芸術としてのガラスの魅力を発信していきたいと考えております。

この美術館は、これまで進めてきたガラスの街づくりの集大成の施設として、国内のみならず、世界に現代グラスアートが持つ魅力と未来に向けての可能性を発信していきたいと考えております。

美術館の特徴は、まず、富山ガラス造形研究所等でガラス作家を創出してきたこれまでの富山のガラスへの取組みときちんと波長を合わせ、現代ガラスに特化していることが挙げられます。さらに、展示方法についても大きな特徴があり、静かな空間に収集してきたガラスアートの作品を展示するだけではなく、世界にも強力な発信力を持つ作品を展示するという趣旨から、美術館のシンボルにもなっている現代ガラスの第一人者であるデイル・チフーリ(Dale Chihuly)氏の工房「チフーリ・スタジオ(Chihuly Studio)」が制作するインスタレーション作品(空間芸術)を、「グラス・アート・ガーデン」に設置しております。

今後は、「グラス・アート・ヒルズ富山」をガラス作家の人材育成及びガラス作品の制作・体験拠点とし、「ガラス美術館」をすぐれた美術作品の鑑賞や新たな造形表現の創造と発信の拠点として位置づけ、2つの施設が両輪となり、「人材育成」「産業」「作家の独立支援」「美術鑑賞」「芸術の発信」といったガラスが持つ様々な可能性を結集し、ガラスの街づくりをよりいっそう進めてまいりたいと考えております。

私自身、館長に就任して未だ間もないところではありますが、これまで長く富山の「ガラスの街づくり」に携わってきた経験や知識をもとに、「ガラス」が発信する魅力を多くの方々に感じてもらえるよう、スタッフ一同、力を合わせ最善を尽くしてまいりたいと考えております。

皆様のご来館を心よりお待ち申し上げております。

 

富山市ガラス美術館 館長 渋谷 良治

【経歴】

1981年 多摩美術大学彫刻科卒業

1984年 東京ガラス工芸研究所、研究科卒業

1986年 Gerrit Rietveld Academy
(ヘリット・リートフェルトアカデミー)
ガラス科卒業(オランダ)

1990年 富山ガラス造形研究所 設置準備事務局
富山ガラス造形研究所 主任教授

2015年 富山市ガラス美術館館長に就任