藤田喬平《飾筥「醍醐」》2003年
富山市ガラス美術館所蔵 撮影:斎城卓

藤田喬平《流動花瓶》1964年
個人蔵

藤田喬平《ヴェニス花瓶》1997年
個人蔵

展覧会

藤田喬平の芸術-「現代」としての伝統

会期:2015年11月21日(土)〜2016年1月31日(日)

開場時間:午前9時30分~午後6時
(金・土曜日は午後8時まで。入場は閉場の30分前まで)

閉場日:毎週水曜日(12月23日(水)は開場、12月24日(木)は閉場)
年末年始(12月29日〜2016年1月3日)

会場:展示室3(3F)

概要

日本を代表するガラス作家藤田喬平は1921年東京に生まれ、40年に東京美術学校(現東京藝術大学)工芸科に入り彫金を学びます。卒業後は岩田工芸硝子に入社しますが、間もなく独立し、ガラス作家としての道に進みます。64年には流動するガラスのオブジェ「虹彩」を発表し、注目を集めます。

その後、多くの試作を重ねた末の成功作として73年に初めての「飾筥」を発表し、日本の伝統的美意識をガラスという素材によって現代的に蘇らせたとして、その独創性に対し評価を得ます。「飾筥」はその翌年から藤田喬平のガラス芸術を代表するシリーズとして大々的に展開されますが、特に欧米において、現代の「Rimpa=琳派」としてのその格調の高い装飾美が評価を一段と高めることになりました。

さらに77年からはイタリアでの制作にも取り組み、ヴェニスのガラスの歴史と伝統を新感覚で再開発し、フジタ・スタイルの多くのヴェニス花瓶を作りだします。同じイタリアでの制作によるオブジェの大作は84年から発表されますが、それらは現代作家としての表現世界をさらに拡張する自由な造形作品です。

藤田喬平の国内外におけるこうした活動と業績に加え、ガラス教育やガラス界全般の発展のための様々な貢献に対して、1997年には文化功労者、2002年には文化勲章を受けます。

本展覧会は、藤田喬平の初期から最晩年に至るまでの作品約60点を展示することによって、ガラス界の先駆者、藤田喬平のガラス芸術の魅力とその独自の表現世界をあらためて展望しようとするものです。

関連プログラム

記念講演会・対談

開催日:2015年11月21日(土)
会場:レクチャールーム(6F)

14:00~14:45 [講演会]「世界のフジタと作品の魅力」
講師:武田 厚(美術評論家・多摩美術大学客員教授)

14:45~15:30 [対 談]「人間・藤田喬平を語る」
講師:藤田 潤(ガラス作家・日本ガラス工芸協会理事長)+ 武田 厚

料金:無料(ただし、ご入場には本展覧会の半券をご提示ください)
定員:各回60名(先着順)

・時間は都合により変更する場合があります。

学芸員によるギャラリートーク(展覧会解説)

開催日
2015年11月28日(土)、12月12日(土)、12月26日(土)、2016年1月9日(土)、1月23日(土)
各日14:00~
会場:展示室3(3F)
料金:無料(ただし、ご入場には本展覧会の半券をご提示ください)

関連プログラムは事前申込不要。

インフォメーション

観覧料

一般 800円(600円)、大学生 600円(400円)

「ハワード・ベン・トレ:Casting of Being – 存在の痕跡」、「藤田喬平の芸術 – 『現代』としての伝統」
両展覧会共通観覧券 一般 1,300円(1,100円)、大学生 1,100円

( )内は団体料金。団体は20名以上。
本展のチケットでコレクション展およびグラス・アート・ガーデンもご覧いただけます。
前売り券の取り扱いについてはこちら

 

主催:富山市ガラス美術館

 

■カタログ

 

 

藤田喬平の芸術―「現代」としての伝統

 2015年発行/サイズ:A4変形/94頁/価格1,900
日英併記/デザイン:彼谷雅光(ナチュラル・デザインスタジオ)

 

 

 

 

〔目次〕
・ごあいさつ  渋谷良治(富山市ガラス美術館長)
・藤田喬平のガラス芸術―その真価  武田厚(美術評論家、多摩美術大学客員教授)
・藤田喬平の作品表現―「色彩」、「伝統」、「動き」からの考察
古澤かおり(富山市ガラス美術館学芸員)
・図版
・ガラスの技法
・出品リスト
・藤田喬平略年表
・参考文献リスト

ミュージアムショップにて好評発売中

  • 情報は発行当時のものです。何卒ご了承下さい

 

 

 

 

 

お問い合わせ

富山市ガラス美術館
電話:076-461-3100
E-mail: bijutsukan-01@city.toyama.lg.jp